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    October 03

    小川山デビュー

    9月29日
    小川山に向かう早朝の移り行く風景は さわやかな秋の気配でいっぱいだ。
     
    鮮やかな赤や黄色の紅葉が色づき始め 山道には栗が落ちてコスモスが風に揺れていたりする。
     
    韮崎駅で二人をを拾い 風邪で来れなかった人には悪いが 初めての小川山をガマルートにする。
     
    突然の人数の変更だったのでヘルメットを用意できなかったが、平日だから まあ落石はないだろう。
     
    おしゃべりしながら壁の基部に着いた。
     
    「これ、登るんですか?」 と第一声
     
    「大丈夫、難しいのはここだけだから」とだまして取り付くが、二人は最後まで緊張しっぱなしだった。
     
    とくにグルーブの“ハイハイトラバース”は怖かったようだ。
     
    しかしガマのテッペンに立ったときは満面の笑みだった。
     
    今までこんなクライミングをした事がなかったので感慨深いものがあるのだろう。
     
    素敵な顔だ。
     
    こんなとき私はいつも幸せな気分になる。
    August 28

    クライミングに支障なし

    小川山に着いたときには雨があがっていたけれど、上空には広くもやがかかって屋根岩の半分も見えず、妹岩に向かう足を戻して親指岩へ。
     
    小川山レイバックを丁寧に手足のジャミングだけで登る練習を繰り返し、親指岩のテッペンに立つ。
     
    みんな頂上は初めてだったので、展望の良さに感動。
     
    せっかくだからということでクレイジージャムにも触ってみたが、クラックは今回初めてという5942さんがワイドの出口のちょっと下まで攻たのにはみんなびっくり。
     
    今日、妹岩へ。
     
    クラックはとんでもなく濡れていて先行パーティは取り付き敗退したものの、クライミングに支障なし。
     
    私たちが龍の子太郎でヒール・トーの練習をしていると、次々と取り付くクライマー達がまねをして四苦八苦。
     
    帰りの中央道は渋滞35キロながら秋山を走って5時間で帰宅。
     
     
    August 24

    よく頑張りました。

    セレクションとソラマメと、ふた手に分かれた。
     
    不安定なお天気ながら セレクションは例のトラバースと最後のクラックをきっちり登った。
     
    ソラマメハングはみんな登れた。
     
    どちらもスゴイ体験をしたと思う。
     
    帰りの中央道は流れていた。
     
    韮崎を過ぎるとまもなく両方の法面に延々と、それはみごとに タカサゴユリ が咲いている。
     
    声を掛けたが、めずらしく521さんは眠っていて起きなかった。
     
    今日は頑張ったものね…

    至福の時

    先日覚えたばかりの丸葉岳蕗の黄色い花が たくさん咲いていた。
     
    春はヤマツツジでいっぱいになるその場所にワレモコウやススキの細い穂も見え隠れしている。
     
    この夏の甲子園はいつになくみんなが熱くなった。
     
    私も早実の斉藤投手のファンになってしまった口だが、今年の残暑は燃えるように暑い。
     
    横浜でも37℃・38℃が続いているが、小川山は涼しくて気持ちがいい。
     
    森の中のキャビンにみんなで泊まった。
     
    豚肉とほうれん草のしゃぶしゃぶは以外に美味しかった。
     
    今日は、先日からクラックに取り組んでいる1126さんがカサブランカを初めてリードした。
     
    途中でロープに助けられたが、ナチプロもばっちり決まり、登るムーブがぜんぜんよくなっている。
     
    782さんもヒール・トーをマスターしてご機嫌だし、521さんはレギュラーをRPできそうだし、教えるこちらもご機嫌だ。
     
    カーテンのない大きな窓の外には白樺の林だけが映っている。
     
    酒がまわって主人がめずらしく唄を歌った。
     
    なんて至福の時…
     
    August 16

    僕の3年間…

    帰省ラッシュの渋滞を考えて家を早朝4時半に出発したのは正解だった。
     
    流れるラジオは東北道は100キロの渋滞ですと伝えている。
     
    中央道は初雁で若干渋滞し、須玉の手前でまた混みだしたので韮崎で降り、8時半に廻り目平に着いた。
     
    今日のクライアントは私の講習は初めてで  9時半に山荘前で待ち合わせだが、6時半に八王子を出るというから渋滞に巻き込まれて、 おそらく到着は昼ごろになるだろう。
     
    連絡がとれないまま知人のテントでコーヒーをご馳走になり、おしゃべりを楽しむ。
     
    例年より人が少ないような気がするが、子連れのクライマーが増えたのは確かだ。
     
    むかしは子供が大きくなるまで親は遊ばなかったものだが、いまは親の都合が優先される時代なのだろう と皮肉屋の主人が言う。
     
    早朝の雨で出足が遅れたようで、キャンプ場は何となくのんびりした雰囲気だ。
     
    10時過ぎ ベンダー小屋の前でクライアントとばったり会う。
     
    なんと渋滞を予測して昨夜のうちに入ったのだ。
     
    向こうは向こうで こっちが遅れるものとばかり思い込んでいたようだ。
     
    ともかくクラックがやりたいというので妹岩に行く。
     
    いつもトップロープのカサブランカをリードしたいということで講習を頼まれたのだが、実際に登ってもらうとトップロープでもゲームにならないので近くへ寄って見てみると、あらぬところに無理やりジャムを効かせようしようとしたり、ジャミングする手が左右逆だったりで、気の毒になってしまった。
     
    クラックといえどもムーブの組み立てはある。
     
    こちらの適切なインストラクションに驚いたクライアントは、僕の3年間はいったい何だったのだろうと、何度もつぶやいた。
     
    August 07

    やっと夏が来た!

    やっと… やっと夏が来た。
    空がまぶしい。
    真っ白い雲が澄んだ青い空に浮かんでいる。
    混んでいるかなぁ と思いながら向かった妹岩は以外に穴場で、クラックを中心に充分登ることができた。
    怪我以来始めてクラックに触る主人は片っ端から登ってご機嫌だ。
    ワイドクラックを登るにはもう少し肩の稼動域が欲しいなぁ と言いながら 「ジャックと豆の木」 を登るそのムーブは左半身のオフワイズで 他の人と全然違うので 、後学のためにビデオを撮らせてもらいました という人や、写真に収めたのでブログに載せます という人もいた。
     
    初めてクラック登りをするHさんは 「龍の子太郎」 で大奮闘だけれどゲームにならず、それでも2回目はコツを掴んだらしく なんとか1ピッチ登ることができた。 (よくやったね
    このルート 「龍の子太郎」 の2P目はグルーブ(溝状)でチムニー登りで グレードは低いけれどもナチプロの効くところが限られてランナウトを強いられる。
    だから長いロープで2ピッチ分一気に登るのがおしゃれなのだ。
    トップロープながら おばさんたちが楽しそうに登っているのを見て簡単だと思ったのだろうか。
    若い男の子がやりたそうにしてたので、こちらのカムをルート上に残したままロープを引き抜いて順番を譲った。
    ところが下部で落ちてハングドック… なんと1時間以上かかって懸垂下降で降りてきたときは汗びっしょりの虚脱状態で、良いところにカムが残置されていたので命拾いをしました、と言って 大きくため息をついた。
     
    いまどきのスポーツクライマーにとってフリークライミングはきついものがあるようだが、それはたとえば剣道と剣術の違いのようなものだろう。
    剣道で死ぬ人はいないが剣術は命がけだ。
    じっさいフリーソロは命がけでルールに卑怯もへったくれもない。
    やるかぎり失敗は許されない否定も肯定も出来ない世界だ。
    ランナウトなんてかわいいものだと主人は言う。
     
    翌日の甲府幕岩は相変わらずパーキングが一杯でエリアも混んでいたが、私たちはしっかり登ることができた。
    先週のむせるようなヤマユリの花の匂いはなかったけれど、前回も一緒だったHさんとNさんの登りにすごい変化があった。
    安定感が増し、本人も見えなかったフットホールドが見えるようになったという。
     
    2回目のトライを渋るKさんを無理や 「アイソメトリック 10c 」 に取り付かせると、ちょっとムーブを教えただけで難なく登ってしまった。
    一見リーチ得のルートも背が高くなくても登れるものなのだ。
     
    WORK ON  5.11a をトライしているNさんは指の皮が薄くなって血が出そうだが、やっとムーブが固まってきた。
    指の皮がむけそうだと言いながらもクーリングダウンと称して 「イエローマウンテン 5.9」 を リードした。
    次回が楽しみだ。
    July 07

    褒められました♪

    平日なのにいつもより混んでいたパンプ2で 初対面の二人の若い女性に 突然「生徒さんの登り方がきれいなので私たちにも教えていただけませんか?」 と声を掛けられた。
     
    お母さんと同年代の女性で しかも小柄なNさんのしなやかな登りは、クライミングを始めてまだ間もない彼女たちの目にも美しく映ったのだろう。
     
    不得手なムーブを一つ一つ意識しながらのレッスンはもどかしいものだけれど、今日のNさんはいつもと少し違っていた。
     
    染み付いてしまった自分の悪いクセを本気で直そうと努力していたのである。
     
    狙っているルートを一旦やめてグレードを落とし 苦手なスメアリングをチェックするなど、そんなレッスン風景も彼女たちは見てくれていたのだろうか?
    生徒さんが褒められるのはなにより嬉しい。
     
     
    今日は小川山の予定だったけれど、天気が怪しいので中止した。
     
    早朝、友人の山岳ガイドから 「野口五郎岳は雲海がきれいです!」 のメールが届いた。
     
    もう私は何十年も雲の上を歩いていない…。 ほんとうに綺麗なんだろうなァ。
    いま汽笛がなりました。横浜も天気です。
    July 02

    オシムの言葉

    程度の差はあるが誰にでもプラトーな時期がある。
     
    長いプラトーに陥ると向上のきっかけすら見つけられず気が滅入るものだ。
     
    プラトーから抜け出すためにどれほど努力しているかと問われて返答に迷う人は多いだろう。
     
    もしかすると無駄な努力をしているのかもしれない。
     
    このごろ私自身のクライミングは下降線である。
     
    登っていないのだからそれは当然で、向上を望むほうがおかしい。
     
    クライミング以外のお勉強?に追われてモチ切れ状態なのだ。
     
    膝の状態もあまり良くないので休養もいいかなぁ なんてのんきにかんがえているはいるが…
     
    昨日は久しぶりにプライベートで一日登った (インドア)が、お買い得の 5.12b を三度トライしたが登れず 12a もOSを逃し、最終便の 5.11c に至ってはあまりにひどい状態なので気が滅入ってしまった。
     
    しかし、これほど現実を実感できるのもまたいいものだ。
     
    秘かに明日から頑張ろうと漠然と考える。
     
    そういえば夕べのテレビでオシム監督が言っていたが、量をこなせない選手に質を求めてもダメなんだそうだ。
     
    今回ワールドカップに出場した 巻 はもともと劣等性で、お前は下手だからとにかく走れ とオシムに言われ、ゲーム中ひたすらピッチ上を走り回っていたという。
     
    そうして90分間走り続ける体力がついたころ、今度はオシムが お前はバカか。ただ走っても仕方が無いだろう。考えて走れ!と言ったそうだ。
     
    ん~ 確かに!
     
    量に見合わない質を私は生徒さんに求めすぎていないだろうか?
    ( 自分自身、明日から頑張ろうとなんて考えているけど、中味がないなぁ )

    夕陽

    かすんだビルの合い間にぽっかり朱色の夕陽が浮いていた。
     
    電車のつり革につかまり、久しぶりに見たような気がする。
     
    太陽ってあんなに丸かったっけ?
     
    今日はひどい暑い一日だった。
     
    この時期クーラーのないジムでクライミングするには結構覚悟がいるものである。
     
    私はほとんど登らないので平気だが、生徒さんのほうは上気して汗だくで集中力も落ちるだろ。
     
    それでも頑張っている生徒さんたちを見ていると、なんとか収穫を持ち帰って欲しいと思うのだが、なかなか同じ失敗の繰り返しで登れない。
     
    何故だろう?
     
    いままでの自分を振り返ってみると答えは意外に簡単に見つけられることが多いが、その答えを言葉で伝えることは出来ても理解させるのがむずかしい。
     
    みんな余裕がないのだ。
     
    頑張る気持ちは体の外まであふれているのに頭の中に冷めた空間がないような気がする。
     
    それでも何か一つでもいいから持ち帰って欲しいと思う。
     
    辛かったこと…可笑しかったこと…何でもいい。
     
    映像のように思い出してほしい。
     
    長い鉄橋を渡る電車の中から、ぼんやり夕陽をながめ、そんなことを思った。